レンズ紹介 flektogon F2.4/35mm その1 ~主に構図編~
今回はflektogon f2.4/35mmの紹介兼写真の語りです。
※長いので,写真だけ追いかけていただいて全然かまいません。
感想は——何でもない——著者の感覚によるものです。
このレンズはかなり有名なレンズなので知っている人も多いかもしてません。オールドレンズ派の人は1度は見聞きするといってもいいでしょう——著者の推測です。
あくまでもオールドレンズなのでカメラ内でのデジタル補正があまり効かなくなったり,絞り・ピントはフルマニュアルになります。速写力でいえば最弱といってもいいでしょう。しかしながらこの面倒くささがいいのです。写真を撮るときにどんな写真を残したいのか想像しながら設定して調整。ファインダーをのぞいて少し違ったら覗きながら修正。画の調子が整ったらピントを詰める。そしてシャッターを切る。
言葉にすると時間がかかりそうですが,慣れるとそんなにかかりません。電源が切れている状態でも絞り・ピントは設定したままにできるので,電源offからだとこっちの方が早かったりします。その点,新しい入門レンズだったりするとピントリング——しかも目盛りなしで無限に回る——しかなかったりするので,機械好き人間からすると少し不満です。便利ではありますが,「カメラで撮ってるぜ!」感が出ないんですよね...
逆にスマホのカメラは使います。気軽に撮れるという点では画質も含めてすばらしいと思っています。寄りでとればぼかしの表現もある程度は可能ですし——著者のスマホはiPhone seです。最新のスマホは補正でぼかせるようですが,個人的には好きではないです。カメラ好きだからだと思います。
蛇足になりました。レンズ紹介をうたいましたが,レンズそのものの詳しいこと——歴史やら光学系やら——は他のサイトでかなり優秀なサイトがありますので割愛します。一番下にいくつかリンクを挙げておくのでそちらをご参考ください。とても詳しく載っています。
ようやく以下,flektgonで撮影した写真の紹介です。著者は35㎜が一番使いやすい——かつ駄作になりやすい——と思っています。ほどよく広く,かつ広すぎない。スマホのアウトカメラも大体35㎜からもう少し広いぐらいです——なのでスマホのときでも同じ感覚で撮影できます。
カメラで写真を撮るとなると,どうしてもより広い画角だったり望遠だったりを使いたくなりますが,——著者もカメラを持ち始めたときはそうでした。大体,広角端か望遠端しか使わなくなるんですよね。——カメラを極めたくなったら35㎜や50㎜といった標準とよばれる域の単焦点で何でもかんでも撮ってみるのがよいと思います。今まで画角のことを考えていた労力が,色味だったりシャッター速度だったり切り取り方だったりに使用できるんですよね。ズームできると画角違いで何枚も撮りたくなるのですが,単焦点だと他のところで違いをつくりたくなるんです。
ダラダラ語りながら写真を2枚挙げました。コメントにある通り1枚目は構図の関係上多少ぼんやりするのは分かるのですが,2枚目に関してはもう少しパリッとしていてほしいですね。下の緑の深みはまだしも,空の晴れている部分にもう少し深みが欲しいところです。これは,カメラ内の設定でコントラストや彩度を上げることで多少は改善できます。
このレンズはどうやら遠景——特に風景——が苦手なようです。上の2枚もF8以上には絞っているのですが,解像感が高いとは言えません。まぁ,遠景で圧倒的と思える写真は被写体に依存するような気もしますが...ではほかのパターンも挙げてみましょう。
この写真はやや近めの距離です。こうしたメインの部分と背景とが区別されている写真はよく撮れている方だと思います。緑と水色,緑と赤といった部分に注目しますと,そんなに発色が悪いようには見えませんね。もう少しメリハリのある画が見てみたいですね。では,こんなのはどうでしょう。
手前の蓮の葉の切れ目の部分を見れば分かると思いますが,かなりパリッとしています。このレンズはかなり寄ってとれ,しかもピント部分はパリッとしてくれるので,こうした近接撮影では重宝できます。ただ,丸ボケ部分を見ればわかりますが,きれいで真ん丸のボケにはなりません——そんなのを2.5万円のオールドレンズに求めてはいけません。現行のプロ用の35㎜は10万円を軽く超えてきます。
近接目での撮影では本当によく映っていると思います。真ん中左の蓮の花の茎の真っすぐ具合,蓮の葉と水の境界部分がクッキリしてます。水面に反射した部分もきれいです。背景部分に注目しますと,かなり広く映っているのが分かると思います。望遠マクロレンズですと,ピンポイントで1つの被写体だけにピントを当てて他は完全にぼかすような撮り方ができますが,35㎜のレンズではそうもいきません。上の蓮の池の画は上の背景部分が余計に感じてしまいますが,下の画では背景のボケを抑えているのでバランスが取れているように感じます。以下そのような写真を何枚か載せます。
最後に,同じようなのを2枚並べたいと思います。
下の図では,花だけでなく右の葉にもピントが合っています。
まだ写真はたくさんあるので次の記事にしたいと思います——予定では,丸ぼけ編と夜景(大分)編です。今回ほど長くはならないと思います。
掲載した写真のほとんどははてなフォトライフにフルサイズで掲載しますので,しっかり見たい人はそちらの方もご参照ください。
写真についての感想をいただけるとありがたいです。
最後にflektgonのレビューでおすすめを下に挙げたいと思います。
M42 MOUNT SPIRAL: CZJ FLEKTOGON (M42) 35mm 1st(silver), 2nd(zebla) and 3rd(MC black)
↑ flektogonには種類がありますがその比較をされています。
カール・ツァイス・イエナ銘レンズ11選 東ドイツ製で廉価に楽しむツァイスの魅力|フィルムカメラと中古レンズの通販 サンライズカメラ
↑ flektogonの光学系が書かれています。類似系統の説明もあります。
近距離のボケと階調表現が素晴らしい後期フレクトゴン Flektogon 35mm F2.4 黒鏡筒 in 井の頭公園 - 東京ぶら街写真。オールドレンズと街歩き フォトグラファー中山英克
↑ 作例が豊富にあります。購入や運用に関する説明もありました。